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和尚さんが日ごろ感じたことや、思ったことを日記にしています。
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第25回 シアトルより想いを込めて 「ボランティア」

シアトル郊外の住宅都市ウッディンビル市に住む裕子さんは、結婚のためこちらに移住して2年程になる。ぼくとはそれ以来のお付き合いで ご主人共々親しくしていただいている。彼女は、最近ウッディンビル市のボランティアを始めた。ウッディンビル市は、シアトルからフリーウエイを 使って三十分ほどのところにあるが、都市のドーナツ化現象で急速に発達してきたタウンである。ここ十年で人口が三倍にも膨れ上がり、市の中心部に あるショッピングモールは活気に溢れている。小さなレンガ造りの市庁舎は当然手狭となり一年ほど前に新しく建て替えられた。彼女の仕事は、 新しい市庁舎を訪れる人のための案内や、市民サービスのPRなどのお手伝いだという。その彼女の仕事ぶりのほども少し気になっていたので、 ちょうど日本から来訪の友人達を伴って秋空の午後のひととき、ウッディンビル市の新しい市庁舎を見学することになった。

庁舎の玄関に笑顔でぼくたちを出迎えてくれた彼女は、ジーパン姿の比較的ラフな身なりで気さくに市の職員などとも挨拶を交わしながら庁舎内を くまなく案内してくれた。

人口十万人の新しい市庁舎にしては、拍子抜けするほど小さな庁舎は、木造二階建てであった。玄関ホールだけは大きな吹き抜けになっていて、 午後の日の光が一面のガラス越しにいっぱいに射し込んでとても明るい。しかし庁内の通路などは思ったより狭く、数人が歩くのに支障をきた すほどである。執務中の職員達はみな、異国からの訪問者を気持ちよく笑顔で迎え、ぼく達の質問にも気軽に応じてくれた。

さて、庁舎内を一通り回ったところで、この庁舎の中に市長室がないことに気がついた。不思議に思って訊ねてみると、やはり市長室はなく通常は、 助役が事務処理のほとんどをこなしているということである。どうも市長は市の方針を決定しその遂行を見届けるのみということらしい。 当然その職務の多くは会議室において行われることとなる。特別の部屋など要らないというわけだ。それじゃあ市会議員はと訊ねると、 定員が七名、議事堂にも案内されたが、豪華さなどは全くない。それにこの議事堂は他の会合にも使われることがあるという。市長さんの仕事内容に 興味を持った一行の一人が、「それじゃあ、市長さんのお給料はいくらぐらいですか?」と、聞いて見ると、これが何と月に千ドルほどだという。 日本円にして十万円ちょっとと言ったところだ。これじゃあまるでボランティアじゃないのと思ってみたが、全くその通り本人も市民もボランティアと 思っているという。日本と比べてあまりの違いに驚きながら、訊ねついでにと言うか興味津々で市議会議員の給料も聞いてみると、 やはり五百ドル程度だという。しかも会議など市会議員としての最低執務時間が、義務付けられているということだ。日本の市長さんや議員さんが どれほどの給料手当てをもらっているのか詳しいことは知らないが、桁違いに多いことだけは間違いないと思う。それに人口十万人を超える市の 議員数が、七人ということも驚きだ。ちなみに市の職員数は六十人程で、社会教育や文化活動などの多くは、市民ボランティアが支えているらしい。 日本とは制度の違いもあるだろうから単純に比較できないかも知れないが、それにしても日本のお役所の無駄使いも一寸ばかり多過ぎやしないか。 考えてみる必要はある。







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