
和尚さんが日ごろ感じたことや、思ったことを日記にしています。
和尚さんからの便り、どうぞお気軽にお読みになって下さい。
|
 |

第28回 「現代日本女性考」
2004.12.21
恵美子さんは、現在54歳。五十歳を過ぎてから海外留学を決行、4年前に日本から渡米した。今は、ホリスターと言う田舎町の郊外にホームステイ
しながらカリフォルニア大学大学院に通っている。このホリスターは、小さな田舎町でサンフランシスコの大学からは200キロも離れた辺鄙な場所である。
彼女は毎日この200キロの道のりを車で通学する。いくら快適なフリーウエイを使うとは言え、時速100キロで飛ばしても2時間はたっぷりかかる。
彼女の日課は朝7時前に家を出て9時には大学に入り、夕方はそれの逆、つまり1日4時間は運転をしていることになる。どうしてそんなに遠いところから
通っているのかいぶかしく思ってみたが、どうもそのホームステイ先のご主人は耳鼻科関係のお医者であるらしい。彼女の専攻科目と関係があって
73歳になるこのイギリス系アメリカ人を尊敬している様子だ。それにしてもこれだけの日課をこなしてよく体力が持つものだと感心してみるが、
彼女はそれをものともせず4年間も続けているのだからこれはもう脱帽だ。
日本でも医療関係の大学院となれば学力的にも相当に厳しいと思われるが、アメリカで英語の講義となれば尚更である。加えて五十歳を過ぎてからの
留学となれば、尋常ではことが運びそうもない。
ぼくは、人の紹介で数ヶ月ほど前に彼女と知り合い、その後も三回ほどの出会いがあったが、いつも穏やかな笑顔の彼女に特段の力みは全く
見当たらない。先日、ぼくもそのホームステイ先のお宅を訪れてみたのだが、野菜畑が延々と続く全くの片田舎だ。彼女は、
いつも変わらぬ笑顔と50歳をとうに過ぎたとはとても思えない可愛らしいしぐさで出迎え、家の内外を案内してくれた。いろいろ話しているうちに、
彼女はどうも離婚をしてから一人アメリカ留学を思い立ったようである。それなりの理由があったには違いなかろうがそれにしてもなかなかできない
決断ではある。
最近気付いたことだが、今アメリカには日本からの中年留学生が結構多い。しかも、その多くは女性である。先日もワシントン大学の学生と名乗る
女性からEメールが入りシアトル神護寺にお参りをしたいと言うので、当然若い女の子と思い込んで、日時の打ち合わせをして待っていると、
なんとこれが中学生の子供連れ、四十代半ばの女性が現れて驚いたものだ。彼女もまた離婚後の留学と言うことだったので、この頃日本ではこの手
のことが流行っているのではないかと思ったほどだ。
とにかく最近アメリカで見聞きすることは、日本の女性がよくがんばっているということ。自立心と高い能力、強靭な精神を持ち合わせ、
しかも知性豊かな女性である。それは大和撫子などという弱げなものなどでは決してない。喜ばしいことなのか、それとも嘆くべきか。
それはぼくにも判断しかねるが、とにかく凡庸の男なんぞより格段に強い女性たち、しっかりした女性が多くなっていることは確かだ。
日本の男たち、よほど褌を引き締めてかからないとこの先、女性達のバイタリティーに負かされてしまうのではあるまいかとあらぬ心配をしている。
|
|

|
Copyright© 2006 Jingoji. All Rights Reserved.
|